すったもんだの末に、世界遺産登録が決定した模様です。
正直、こんなアチコチに遺恨を残してまで獲得する程の価値があるのでしょうか、世界遺産…という感想しかありません。
勿論、遺産指定を受けた各地元の方々の喜びはひとしおなのでしょうが、本来は「文化財等の保護」を目的に国連機関が認定を行っている制度を、地域観光を売り出す為のマーケティングツール、いわば観光業界の「モンドセレクション最高金賞」程度にしか捉えてないむきも有り、正直、私自身は日本全国でみられる世界遺産登録運動自体があまりスジの良い運動だとは感じていません。
また、今回の「明治日本の産業革命遺産」にあたっては、稼働中の工場が遺産登録対象となっており、さっそく問題が出て来ていましたね(参照)。このあたりは以前もエントリ内で書いた事が有ります。以下、過去のエントリを参照。
…と、いうような世界遺産をめぐる根源的な認識違いというのは、実はこれまでも各所で語られてきたものでありまして、世界遺産の本旨に沿わないような観光振興を目的とした登録運動をある意味「緩和」させるための制度として、日本の文化庁が独自認定する「日本遺産」という制度が本年より運用開始とされています。
本制度は、「文化財等の保護」を目的とした世界遺産等の既存の枠組みと一線を画し、地域資源のひとつとしてそれを活用、発信するための制度であると説明されています。すなわち、より各地域の需要に近く、利用しやすい観光振興の手段として、日本国が別途定める「遺産枠」を創設したということでしょうか。
ただね、これも運用が始まってみると、結局、中央の役人が全国から挙がってくる登録申請を「取捨選択」しきれず、「悪しき平等主義」が始まっておりまして、本年4月に発表された第一回目の日本遺産登録は全国18件、登録された市町村数でいうと全国112市町村にも及ぶワケですよ(参照)。現在、全国の市町村数は1,742ですから、この調子でいけば10年もすれば全国市町村の大半が「日本遺産」をアピールするという「全国総遺産化」が起こりますし、正直、これだと観光庁が認定する「広域観光圏制度」(参照)とどう違うのかが全く判りません。
こんな制度に一体なんの権威があるか。数年もすれば、モンドセレクション程の価値も無くなってしまうのではないか。…なんて話をtwitterでしていたところ、フォロワーさんから以下のような提案が。
Jリーグに倣った日本遺産の入れ替え制…。日本遺産のバリューを保ちながら、全国津々浦々から挙がってくる登録要請を捌くためには、もはやこれしかないですかね(笑
文化庁の皆様には、キチッと絞り込みをかけないと、日本遺産は早々に形骸化した制度になりますよ、という事を重ねて申し上げつつ、皆様の今後のご活躍を祈念したいところであります。
明治の産業革命、世界遺産に…日本は韓国に譲歩
http://www.yomiuri.co.jp/culture/20150705-OYT1T50086.html
【ボン(ドイツ西部)=工藤武人、田中洋一郎】ドイツのボンで開かれている国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は5日午後(日本時間5日夜)、「明治日本の産業革命遺産」(福岡など8県、23資産)の世界文化遺産への登録を、韓国も含む21委員国の全会一致で決定した。8日に正式登録される。
「産業革命遺産」の審議は当初4日に予定されていたが、審議での発言内容などを巡り日韓の対立が続いたため、1日遅れで行われた。日韓は5日の審議直前に合意に達した。
正直、こんなアチコチに遺恨を残してまで獲得する程の価値があるのでしょうか、世界遺産…という感想しかありません。
勿論、遺産指定を受けた各地元の方々の喜びはひとしおなのでしょうが、本来は「文化財等の保護」を目的に国連機関が認定を行っている制度を、地域観光を売り出す為のマーケティングツール、いわば観光業界の「モンドセレクション最高金賞」程度にしか捉えてないむきも有り、正直、私自身は日本全国でみられる世界遺産登録運動自体があまりスジの良い運動だとは感じていません。
また、今回の「明治日本の産業革命遺産」にあたっては、稼働中の工場が遺産登録対象となっており、さっそく問題が出て来ていましたね(参照)。このあたりは以前もエントリ内で書いた事が有ります。以下、過去のエントリを参照。
【参照】観光業界のモンドセレクション化した「世界遺産」に疑問
http://blog.livedoor.jp/takashikiso_casino/archives/8063566.html
…と、いうような世界遺産をめぐる根源的な認識違いというのは、実はこれまでも各所で語られてきたものでありまして、世界遺産の本旨に沿わないような観光振興を目的とした登録運動をある意味「緩和」させるための制度として、日本の文化庁が独自認定する「日本遺産」という制度が本年より運用開始とされています。
本制度は、「文化財等の保護」を目的とした世界遺産等の既存の枠組みと一線を画し、地域資源のひとつとしてそれを活用、発信するための制度であると説明されています。すなわち、より各地域の需要に近く、利用しやすい観光振興の手段として、日本国が別途定める「遺産枠」を創設したということでしょうか。
ただね、これも運用が始まってみると、結局、中央の役人が全国から挙がってくる登録申請を「取捨選択」しきれず、「悪しき平等主義」が始まっておりまして、本年4月に発表された第一回目の日本遺産登録は全国18件、登録された市町村数でいうと全国112市町村にも及ぶワケですよ(参照)。現在、全国の市町村数は1,742ですから、この調子でいけば10年もすれば全国市町村の大半が「日本遺産」をアピールするという「全国総遺産化」が起こりますし、正直、これだと観光庁が認定する「広域観光圏制度」(参照)とどう違うのかが全く判りません。
こんな制度に一体なんの権威があるか。数年もすれば、モンドセレクション程の価値も無くなってしまうのではないか。…なんて話をtwitterでしていたところ、フォロワーさんから以下のような提案が。
日本遺産1部リーグ18 2部リーグ18 年間3物件入れ替えとかww。
— 片山惠仁 (@YOSHIMASAKATAYA) 2015, 7月 4Jリーグに倣った日本遺産の入れ替え制…。日本遺産のバリューを保ちながら、全国津々浦々から挙がってくる登録要請を捌くためには、もはやこれしかないですかね(笑
文化庁の皆様には、キチッと絞り込みをかけないと、日本遺産は早々に形骸化した制度になりますよ、という事を重ねて申し上げつつ、皆様の今後のご活躍を祈念したいところであります。