昨日からの続き
さて、ここでようやく私の本業のカジノの話に戻る。私が皆様から様々なご質問を頂く中で「パチンコと同様の三店方式でカジノを運営することはできないのか?」という問合せを頂く事がある。この三店方式を利用したカジノ運営は、1999年に石原都知事がぶち上げた当初のお台場カジノ構想においても検討されており、アイデアとしては昔から存在するものである。今日は、その点に関して言及してみよう。
◆
三店方式とは、パチンコ業種で使われる特殊な賞品の流通方式であり、これを通すことによってパチンコプレイヤーは結果的に現金を手に入れることができる。そのカギとなるのが「特殊景品」と呼ばれるパチンコ店からプレイヤーに対して提供される賞品である。 三店方式は全国一律のものではなく都道府県によって微妙に異なるが、例えば東京都ではパチンコの賞品として1000円、および2500円相当の「金(きん)」を埋め込んだ2種類のカードを提供している。これは風適法に定める「賞品として現金や有価証券を直接提供してはならない」、「賞品単価は1万円以下」のどちらにも抵触しない賞品の提供である。
プレイヤーがこの賞品を売却してしまえば現金を手に入れられるわけだが、そこにはもう一つの制約がある。それが風適法23条に記載される「賞品の買い取り行為の禁止」である。この規定によりプレイヤーは直接、パチンコ店にそれを売却するわけにはいかないので、別の主体にその賞品を買い取ってもらうこととなる。それが、皆さんご存知の景品買い取り所である。ただし、風適法の運用ルールの中では、パチンコ店が第三者に指示して賞品を「買い取らせる」行為は、パチンコ店が賞品を直接「買い取る」行為と同義のものとされており、買い取り所はパチンコ店と明確に主体を分けた第三者でなければならない。そこで生まれたのが三店方式である。
パチンコ店:賞品として特殊景品をプレイヤーに提供
買い取り所:プレイヤーから特殊景品を買い取り、卸業者に売却
卸業者:買い取り所から特殊景品を仕入れ、パチンコ店に販売
このような流通経路を通せば、特殊景品はパチンコ店にとって「卸業者から仕入れ、それをプレイヤーに提供する」という点では、その他の一般景品となんら変わらないものとなる。この流通制度は、1963年福岡高裁による司法判断の中でも「違法とはいえない」とされており、刑法にも風適法にも抵触をしない合法のものとして運用されている。
◆
さて、本題はこの方式を利用して現在の風適法の元で換金可能なカジノをを運営できるかどうかである。結論から先にいえば、その答えは「NO」である。
その理由は2つある。
1.風適法の7号業種にカジノは含まれない
現在、風適法でその遊技結果に対して景品の提供が許されているのは、風適法第2条1項7号に規定された7号業種のみである。現在の風適法上の運用ではカジノは2条1項8号で定められる8号業種とされており、ゲームセンターと同様のカテゴリとして規定される。8号業種は景品の提供が許されていないので、三店方式の前提となる特殊景品を提供することができない。
2.パチンコ店が設置して良い遊技機の中にカジノゲームが含まれない
それでは、名義上「7号業種」として申請した店で、無理やりカジノゲームを設置してしまえば良いのではないかと考える者もいるだろうが、それも不可能である。昨日の投稿で説明したとおり、風適法とその関連規則は7号業種に設置してよい遊技機をぱちんこ遊技機(パチンコ機)、回胴式遊技機(パチスロ機)、アレンジボール遊技機、じゃん球遊技機、スマートボール遊技機の5種と定めている。カジノゲームは、上記のどの遊技機カテゴリにも含まれないため、それを7号業種店舗に設置することは風適法上禁止される。また、少なくとも現在の法解釈の元では、カジノゲームがパチンコ店に設置してよい遊技機として認められることはありえない。
ということで、現行の風適法下で合法的にカジノ換金を行なおうとするならば、いずれにせよ法律の改正が必要となる。もし、現行で我が国に換金可能なカジノがあるとするならば、どのような手法を取ろうともそれはすべて違法なカジノである。このブログを読んでいる方々には、そのような場所には間違っても出入りしないことをお願いしたい。
ちなみに左上のプロフィールにもあるように、私は海外の合法的なカジノ産業の出身者である。違法カジノには一度も足を踏み入れたことも無ければ、今後も足を踏み入れるつもりはない。
さて、ここでようやく私の本業のカジノの話に戻る。私が皆様から様々なご質問を頂く中で「パチンコと同様の三店方式でカジノを運営することはできないのか?」という問合せを頂く事がある。この三店方式を利用したカジノ運営は、1999年に石原都知事がぶち上げた当初のお台場カジノ構想においても検討されており、アイデアとしては昔から存在するものである。今日は、その点に関して言及してみよう。
◆
三店方式とは、パチンコ業種で使われる特殊な賞品の流通方式であり、これを通すことによってパチンコプレイヤーは結果的に現金を手に入れることができる。そのカギとなるのが「特殊景品」と呼ばれるパチンコ店からプレイヤーに対して提供される賞品である。 三店方式は全国一律のものではなく都道府県によって微妙に異なるが、例えば東京都ではパチンコの賞品として1000円、および2500円相当の「金(きん)」を埋め込んだ2種類のカードを提供している。これは風適法に定める「賞品として現金や有価証券を直接提供してはならない」、「賞品単価は1万円以下」のどちらにも抵触しない賞品の提供である。
プレイヤーがこの賞品を売却してしまえば現金を手に入れられるわけだが、そこにはもう一つの制約がある。それが風適法23条に記載される「賞品の買い取り行為の禁止」である。この規定によりプレイヤーは直接、パチンコ店にそれを売却するわけにはいかないので、別の主体にその賞品を買い取ってもらうこととなる。それが、皆さんご存知の景品買い取り所である。ただし、風適法の運用ルールの中では、パチンコ店が第三者に指示して賞品を「買い取らせる」行為は、パチンコ店が賞品を直接「買い取る」行為と同義のものとされており、買い取り所はパチンコ店と明確に主体を分けた第三者でなければならない。そこで生まれたのが三店方式である。
パチンコ店:賞品として特殊景品をプレイヤーに提供
買い取り所:プレイヤーから特殊景品を買い取り、卸業者に売却
卸業者:買い取り所から特殊景品を仕入れ、パチンコ店に販売
このような流通経路を通せば、特殊景品はパチンコ店にとって「卸業者から仕入れ、それをプレイヤーに提供する」という点では、その他の一般景品となんら変わらないものとなる。この流通制度は、1963年福岡高裁による司法判断の中でも「違法とはいえない」とされており、刑法にも風適法にも抵触をしない合法のものとして運用されている。
◆
さて、本題はこの方式を利用して現在の風適法の元で換金可能なカジノをを運営できるかどうかである。結論から先にいえば、その答えは「NO」である。
その理由は2つある。
1.風適法の7号業種にカジノは含まれない
現在、風適法でその遊技結果に対して景品の提供が許されているのは、風適法第2条1項7号に規定された7号業種のみである。現在の風適法上の運用ではカジノは2条1項8号で定められる8号業種とされており、ゲームセンターと同様のカテゴリとして規定される。8号業種は景品の提供が許されていないので、三店方式の前提となる特殊景品を提供することができない。
2.パチンコ店が設置して良い遊技機の中にカジノゲームが含まれない
それでは、名義上「7号業種」として申請した店で、無理やりカジノゲームを設置してしまえば良いのではないかと考える者もいるだろうが、それも不可能である。昨日の投稿で説明したとおり、風適法とその関連規則は7号業種に設置してよい遊技機をぱちんこ遊技機(パチンコ機)、回胴式遊技機(パチスロ機)、アレンジボール遊技機、じゃん球遊技機、スマートボール遊技機の5種と定めている。カジノゲームは、上記のどの遊技機カテゴリにも含まれないため、それを7号業種店舗に設置することは風適法上禁止される。また、少なくとも現在の法解釈の元では、カジノゲームがパチンコ店に設置してよい遊技機として認められることはありえない。
ということで、現行の風適法下で合法的にカジノ換金を行なおうとするならば、いずれにせよ法律の改正が必要となる。もし、現行で我が国に換金可能なカジノがあるとするならば、どのような手法を取ろうともそれはすべて違法なカジノである。このブログを読んでいる方々には、そのような場所には間違っても出入りしないことをお願いしたい。
ちなみに左上のプロフィールにもあるように、私は海外の合法的なカジノ産業の出身者である。違法カジノには一度も足を踏み入れたことも無ければ、今後も足を踏み入れるつもりはない。