以下、読売新聞からの転載。

小此木氏支援まとまらず 自民市連、自主投票方針
https://www.yomiuri.co.jp/local/kanagawa/news/20210701-OYTNT50139/

8月の横浜市長選に立候補を表明した自民党の小此木八郎・前国家公安委員長(56)(衆院神奈川3区)について、自民党横浜市連が支援でまとまらず、「自主投票」とする方針を固めたことが分かった。自民市連が賛成の立場をとってきた横浜へのIR(カジノを含む統合型リゾート)誘致に対し、小此木氏が「取りやめ」を掲げたため、組織を挙げて選挙戦を支えることは困難と判断した。2日に正式決定する見通しだ。

現・国家公安委員長、小此木氏の横浜市長選立候補にあたって、実は最後の最後で政策協定の部分で自民党横浜市連と揉めてるという話は私の耳にも入っておったのですが、流石に自民党の現役大臣、および横浜市連の会長を組織的支持に回らないなどという事はないだろうと、私もなかば(横浜IR)を諦めていた部分もあったわけですが、これで最後の一縷の望みが繋がったという事になります。

横浜市長選の争点となっているIRに関しては、小此木氏の他に;

太田正孝(75) 現・横浜市議
藤村晃子(47) 現・動物愛護団体代表
福田峰之(57) 元・衆議院議員
山中竹春(48) 現・横浜市立大学教授

と4人の候補が入り乱れており、同時に元・横浜DeNAベイスターズ社長の池田純氏なども「現時点において決定した事実は何一つない」などと言いながらも、出馬の意欲が滲み出る良く判らん長文を文春オンラインで発表している状況であります。

“日本一大きな田舎”横浜の問題点…なぜ横浜市長選は盛り上がらないのか?

横浜市長選はこの様に候補者乱れる大混戦であるわけですが、現在までで共通していたのは小此木氏も含めていずれの候補者も「IR賛成」と明示する人間は居なかったことで、横浜市民のIR賛成票が「行き場所を失っていた」のが現状。その様な状況の中で、候補者の中でこれまで唯一IR反対ではなく、「中立」と表明していた元・衆議院議員の福田峰之氏が「財源確保の一つの方法論」として、「IR賛成」スタンスを明確にしたところでありました。以下、神奈川新聞からの転載。

福田氏、IR誘致に賛成表明「財源確保の一つの方法論」

横浜市長選に無所属での出馬を表明している元衆院議員の福田峰之氏(57)は25日、市役所で会見し、市が進めているカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の横浜港・山下ふ頭への誘致について、賛成する考えを示した。

一方で、横浜の地元商店街などをまとめる館内・感慨地区活性化協議会に参加する25の団体有志らが集まり、横浜市の林市長に対して「IR誘致実現を」という推進派としての嘆願書を提出。

横浜の商店街など「IR誘致実現を」 市長に嘆願書
https://news.yahoo.co.jp/articles/6542fd05e409f2c29bebcb43e27efc553fb37a21

嘆願書は関内・関外地区活性化協議会に参加する元町や中華街・馬車道といった商店街など25の団体の有志が連名で出したものです。 「IR誘致は横浜が世界から注目される都市となる大きなチャンス。 より一層推進してほしい」と代表が要望すると、林市長は「成立してほしいという要請は本当にありがたい。 必ず実現したい」と応じました。

任期末となるこのタイミングで現職・林市長に「IR推進の嘆願書」を出すということは、要は林市長に対して「地元商業者として4期目の出馬を期待しています」というラブコールであるわけですが、齢75歳で3期目の市長任期を終わろうとしている林氏が再度出馬に動くかどうかは未だ不透明なままであります。

ということでIR反対論が市域で盛り上がる一方で、反対派候補が乱立し票の奪い合いが発生するという混戦模様の中で、横浜IRの行く末はどうなるのか。いよいよ目を離せない状況になってきたと言えるでしょう。