カジノ合法化に関する100の質問

日本で数少ないカジノ専門家、木曽崇によるオピニオンブログ

大人の遊び研究所サムネ
株式会社国際カジノ研究所は、新型コロナウィルス感染の再拡大が始まった2020年11月から翌月の12月にかけての一般消費者によるレジャー・サービス産業における消費意向動向を調査する「レジャー・サービス産業消費動向調査2020年11月→12月」を実施いたしましたので、その結果を速報いたします。

2020年11月→12月の各産業分野における消費意向の変化
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調査の結果、外食では消費意向の微増が見られましたが、一方で旅行・会場型イベントへの参加・アミューズメント施設の利用で大きく消費意向が下がっている事が判りました。これは来月は年末ということで忘年会・納会等での外食機会が増えると消費者が想定しているのに対し、新型コロナウィルスの感染再拡大を受けてウィルス感染・拡散に影響を与える可能性のある旅行・イベント・アミューズメント施設などの利用控えを想定している結果と考えられます。

調査の詳細内容に関しては、弊社動画チャンネルで解説をしておりますので、ご興味/ご関心のある方はリンク先をご覧下さい。

レジャー・サービス産業消費動向調査2020年11月→12月
https://www.youtube.com/channel/UC0UueKrYPGueHItKNUthRWw/videos?view_as=subscriber

【調査概要】
実施日:2020年11月25日
調査対象:性年代を実際の日本の社会構成比に調整してインターネット調査パネルより抽出した10代から70代以上までの一般消費者100人
調査手法:
例示する産業分野に関連して「今月の支出と来月の支出予定を比較してお答えください。以下に挙げる各分野の支出は増えますか?減りますか?」の問いを行い消費者の来月に向けた消費意向を調査。
対象分野:
ギャンブル/外食/旅行/商業施設等でのショッピング/会場型イベントへの参加/書籍の購買/ビデオゲーム/アミューズメント施設の利用/リラクゼーション施設の利用/オンライン動画・音楽配信

さて、政府がGoToトラベルの一時停止する方針を発表しました。以下NHKより。


 Go Toトラベル 札幌と大阪市への旅行 新規予約一時停止へ 政府
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201124/k10012727781000.html

「Go Toトラベル」をめぐり、政府は、札幌市と大阪市について、知事の意向も踏まえ、新規予約を一時停止する措置の対象とする方針を固めました。近く、新たな措置の詳細を公表し、できるだけ早く実施に移すことにしています。「Go Toトラベル」について政府は、新型コロナウイルスの感染拡大地域を目的地とする旅行の新規予約を一時停止するなどの措置を導入することにしています。


この事に関して、ネット上では賛成派、反対派が入り乱れながら「GoTo止めるな」とか「ほれ見たことか」とか色々な論議が渦巻いていますが、いずれも間違いです。なぜなら「GoToトラベルがその内、必ず停止するであろうこと」というのは最初から予見されていたことだから。私は、GoToトラベルの実施が始まる前、7月の時点のエントリにおいて、以下の様に述べていました。


GoToトラベル:変わらなきゃいけないのは観光産業
http://www.takashikiso.com/archives/10261280.html

「GoToトラベル」施策は、これまで地震や水害などの自然災害を受けて観光低迷した地域に対する支援策として使われてきた「ふっこう割」を下地としたもので、これまでの「ふっこう割」に関しては一定の効用があったと総括されています。ただ、今回のコロナ禍と依然の自然災害との違いは、自然災害は一旦被害が発生した後は基本的に経済回復に向かって上向いてゆくのみであるのに対して、今回のコロナ禍はいつ何時、再びパンデミックが始まるかは判らず、「回復」路線に乗るのは先述の通りワクチンの普及が終わった時のみということ。

要は、自然災害時の「ふっこう割」は公財源の投入を「呼び水」にしてその後の民間消費を喚起するものとして機能し得るが、今回のコロナ禍に際しての公金投入は基本的に消費が低迷する観光市場に右から左に公金を流すだけの施策であり、ワクチン普及が終わるまでずっとそれをやり続ける事が出来るのならいざ知らず、原則的に一時しのぎにしかならないということであります。


今回、我々が直面している感染症という疾病の特性上、人間の経済活動が活性化すればまた流行が始まるであろうということは自明であるワケですから、そもそもGoToトラベルという施策は一時しのぎ。結局「行きつ戻りつ」を繰り返しながら、ワクチン普及が終わるまで騙し騙しやってゆくしかないワケですから、GoToトラベルが停止するなどという事はそもそも大前提としてその施策が打たれているわけです。なので、今回その施策が停止すること自体に「早かったね/遅かったね」程度の感想の差はあれ、それを非難したり、間違いを論ずること自体が無意味であるといってよいでしょう。

寧ろ、我々が論議すべきは、このGoToによるブースト期間において、次なる感染症の流行の山に向けてどんな準備をしてきたのか?ということ。先にご紹介した7月のエントリの中で私は以下の様にも書いていました。


この様な現実の中で、我々がやらなければいけないのはこれから年単位で続くであろう「withコロナ」時代の新しい産業の在り方を早急に模索する事。各観光施設が感染症対策を講ずるのは元より、3密回避の為にどうしても稼働を落とさざるを得ない環境の中で利益がキチっと出せる様な産業全体の生産性の向上を急激に高めてゆく事であります。勿論「GoToトラベル」で一時的に「助かる」人は勿論世の中に幾ばくかは居るのでしょうが、私としては同じ1.6兆円の予算を投入するのならば、そういうところに助成を付けて行く方が産業の未来に繋がるのではないかな、と思うところであります。


例えば、星野リゾートさんなぞは、観光業界がGoToトラベルの「にわか景気」に沸いている中、先週、以下の様なプレスリリースを出しています。以下、エキサイトニュースからの転載。


【星野リゾート】~最高水準のコロナ対策 冬~ 湿度40%以上を保つ加湿器を全客室に導入し、感染リスクを軽減します。
https://www.excite.co.jp/news/article/Atpress_235955/

人間の鼻や喉の粘膜には、体内に入ってきた異物を掻き出してくれる作用がありますが、乾燥が原因で、この働きが低下すると言われています。 また、飛沫は、乾燥しているときほど長い時間にわたって空気中を漂います。 星野リゾートでは、「最高水準のコロナ対策宣言」のもと、客室を湿度40~60%の潤いのある空間に保つことができる加湿器をご用意し、感染リスクを軽減します。そのため、乾燥する冬も安心してご滞在いただけます。


ということで、この観光業界の市況が全く見えない中で新しい設備投資をすることは星野の様な大規模事業者にとってもシンドイ事ではありましょうが、星野リゾートが客室の湿度40%を担保する為の加湿器の導入を施設に行ったというニュース。湿度が低くなりウィルスが感染しやすい冬が到来すれば、新型コロナの再活性化リスクが極大化するわけで、そういう感染症の再流行を予見して準備している業者は、その他の業者がGoToトラベルの「にわか景気」で鼻血噴きながらバカ騒ぎしている中でも着々と備えを行っているワケですよ。

要は、もし一連の「GoToトラベル」の顛末の問題追及をしたいのならば、そもそも自明であったその施策停止の是非を論議するのではなく、「一時しのぎ」としてプログラムされていたこのブースト期間中に、関係各所がどの様な準備をしていたのか/いなかったのかに注視すべき。民間は、天から降ってくる行政予算を喰うことに必死で、次なる流行に向けて自身が「変わらなければいけない」ことを忘れてませんでしたっけ? 行政は、目前のGoToの実施ばかりに忙殺されて「一時しのぎ」が切れた後を見据えた施策を怠っていませんでしたっけ? 私としては、寧ろその点を強調して指摘したいと思う所であります。

さて、ビジネスインサイダーが以下の様な報道をおこなっております。以下転載。


「マイナンバー普及には3倍以上のスピードが必要」自民党がデジタル庁創設へ提言提出、全41項目……主なポイントとは?
https://www.businessinsider.jp/post-224390

自民党のデジタル社会推進本部(本部長:下村博文政調会長)は11月18日、菅内閣が設置を目指す「デジタル庁」についての提言を平井卓也デジタル改革担当相に提出した。

今回の「第一次提言」では「一度提出した情報は二度と提出しないワンスオンリー」の実現や「マイナンバーの活用範囲拡大」など行政サービスの利便性向上や拡充を盛り込んだ。さらに「内閣直属」「強い権限」を持つ常設組織とし、官民から専門家を登用し、幹部への若手抜擢も視野に入れた「官民問わず適材適所の人材配置」を求めている。


マイナンバーカード普及はカジノ産業にとって朗報


2022年度の終わりにはマイナンバーカードの国民全員への普及を目指して急速に歩みを進めている菅政権でありますが、このことは実は我が日本のカジノ産業にとっても非常に大きな朗報であります。我が国のカジノを規制するIR整備法ではその第70条じて、我が国のIRのギャンブルを提供する区画に関して、外国人にあってはパスポート、内国人にあってはマイナンバーカードによる入退場の管理を義務付けています。

即ち、我が国のカジノ産業はギャンブルを遊ぶことが出来る20歳以上という法定年齢のみならず、さらにマイナンバーカードを所持し、その身元確認が可能な人のみを顧客として扱う(※内国人は)ことができるということ。その様な法制下にあって、我が国では遅々としてマイナンバーカードの普及が進まず、その所持率が20%前後でウロウロしているという事実は、実は我が国のカジノ産業成立にとって非常に大きなリスクファクターとして数えられていたのが実態でありました。

カジノの依存対策システム

では、政府が「なぜ」カジノにこの様な厳しいマイナンバーカードによる入退場管理を課したのか。それは、依存症対策の為であります。

実はこのカジノ利用者が提示するマイナンバーカードは単純な年齢確認のみに使われるのではなく、入退場口に設置されるシステムを通して政府側のサーバーに利用データが積み重ねられます。我が国のIR法制では、内国人に関しては一週間に3日、1カ月間に10回という施設利用上限が設けられており(法69条)、このマイナンバーカードを利用した個人照会により利用上限に達した者を、期間中に事業者が立ち入らせることが禁じられています。

また、同時にIR整備法はカジノ事業者に対して、自己排除/家族排除プログラムの提供も義務付けています(法68条)。自己排除/家族排除プログラムとは、入場者自身およびその家族からの申し出により特定人物のカジノ施設の利用を制限するというプログラムのこと。このプログラムを利用すればギャンブル依存者、およびその家族は、依存者が「ダメだ、ダメだ」と思いながらも思わずカジノ施設に足を踏み入れてしまうことを防止する事ができます。この様なプログラムは、日本以外の多くのカジノを合法としている国や地域で採用されているもので、依存対策としては最も実効性のある施策であると評価されているものです。我が国のIR整備法では、このプログラムの提供にもマイナンバーカードを使えとする詳細規定までは定めていませんが、先述の回数上限ではマイナンバーカードによる照会が義務付けられている為、事業者側はここにもマインバーカードによる個人認証機能を利用することはほぼ確実であると言えるでしょう。

いずれにせよ、我が国のカジノ産業における依存対策は顧客全員がマイナンバーカードを携帯している事が大前提として実施されるものになるわけであります。

カジノ以外の依存対策システム

この様に国内で先行するカジノの依存対策法制ですが、一方でそれに圧倒的に遅れる形となっているのがカジノ以外のギャンブル等産業です。我が国には競馬、ボートなどの4大公営競技、パチンコ/パチスロ業など法によって認められたギャンブル等産業が複数存在しますが、未だそれぞれの産業を規制する論拠法はIR整備法がカジノ事業者に義務付けている様な依存対策を課していません。

一方、近年高まったギャンブル依存対策への国民的関心を受け、2018年に成立したギャンブル等依存対策基本法に基づき制定されたギャンブル等依存症対策基本計画において、「一応」各産業におけるギャンブル依存対策方針が示されていますが、これが驚く程ユルユル。我が国のIR整備法がカジノ事業者に義務付けている先述の排除プログラムの「真似ごと」を採用するとしていますが、カジノの様に入退場ゲートでのマイナンバーカード管理などの方式をとらず、例えば公営競技では「入場口及び投票券発売機付近への警備員等を配置して『目視で』排除者を識別する」などと、完全に関係者を舐めてるとしか思えない「排除プログラム(笑)」を実施している状況であります。

また、パチンコ産業においても「自己申告プログラム」なるカジノの排除プログラムのこれまた「真似ごと」の様なプログラムを走らせていますが、公営競技業界と同様の目視と、それに加えて各事業者がプレイヤー向けに発行している「プレイヤークラブの会員証」と使います、と。何なんですかね、そのクラブ会員証の利用ってのは? それ、利用者がクラブ会員証使わずに遊んだら、個人識別できないじゃないですか。

カジノ以外もマインバー管理に転向せよ

上記の様な問題点の指摘は、私自身は節々で小出しにしてきたものの、今まであまり大きな声でそれを主張してきたことはありませんでした。なぜなら、カジノ産業が背負って来た「今後のマイナンバーカード普及次第で産業が成立しない」という大きな十字架を、他の産業に背負わせるのはあまりに酷であったから。しかし、その状況が一変したのが今回の菅政権のマイナンバーカード推進政策であります。

これまで政府はマイナンバーカードの普及に関して「カード取得の意思は各国民判断に預けられている」という一種の「言い逃れ」を使いながら、カジノ産業側から幾度となく挙がる「マイナンバーカードの普及目標を示せ」という要請を交してきました。しかし今、菅政権はまさにその方針を翻し、2年半後に国民全体に普及させるという明確な方針を示し、その為に猛スピードで進み始めた。

だとするのならば、既に我々カジノ業界にとっても、その他ギャンブル等業界にとっても依存症対策にマイナンバーカードを利用する事に対する懸念事項はなくなりました。今こそ声を大にして主張しますが、カジノ以外の各ギャンブル等産業が現在行っている顔認証によるギャンブル依存者の排除なぞというのは、本来はマイナンバーカードなどの個人認証を「補助」する為の副次的な対策でしかありません。我が国の各ギャンブル業界の論拠法は、IR整備法が事業者に義務付けているマイナンバーカードによる入退場管理を同様に各産業に義務付けるべき。そして、各産業がマイナンバーで連結されることによって、一律に施設からのギャンブル依存者の排除を行うべき。今のように各産業がまさに産業ごとにバラバラの制度設計の元でバラバラに行っている依存対策なぞというのは、縦割り行政の打破と聖域なきDX化を旗印として掲げる菅政権においては、まさに真っ先に打破されて行くべきものと言えましょう。

ということで私自身、今後は声を大にしてマイナンバーカードを軸とした我が国のギャンブル等依存対策を声を大にして主張してゆく所存であります。

さて「Amusement &Gaming Resaerch」が、日本からの違法なオンランカジノの参加に関して以下の様な数値を発表しております。以下転載。



オンラインカジノ 日本から100万人超が参加か?
https://amusement-gaming-research-japan.blogspot.com/2020/10/100.html?m=1
あくまでも「遊技者における参加者」ということになるが、ライブカジノの参加者を推計してみる。

大規模な生活者調査に基づく『パチンコ・パチスロ プレイヤー調査2019』(シーズ、エンビズ総研、APJの共同調査)によると、頻度が「週2回以上」の遊技参加人口は推計237万人、「月に4~5回程度」は261万人、「月に1回程度」は240万人。これに今回調査の、遊技頻度ごとのライブカジノ参加者率を掛けると、237×0.229+261×0.188+240×0.011=106万人となる。


あくまでパチンコ/パチスロ参加者内、しかも違法なオンラインカジノの中でも「ライブカジノ」という限定された業態(テーブルゲームのライブ配信を見ながらゲームに参加するもの)に限定した推計であるが、少なくとも全国に106万人以上の違法なオンラインカジノに参加しているとする結果は衝撃的である。

まず前提として申し上げると、日本国内から海外で運営されるオンランカジノにアクセスし、賭けを行うことは明確に違法である。これは2013年11月に私と友人の渡邊雅之弁護士が企画し、衆議院議員・階猛議員より2013年に発された質問主意書への回答において、政府が回答したことで明示されたものであり、その後、幾度となく国会内で質疑が行われその度ごとに同様の回答が出ている法的事実であります。その詳細に関しては、私のYouTubeチャンネル側で解説を行っていますのでそちらをご覧頂きたい。

【詳細解説】インターネットカジノは違法です。
https://www.youtube.com/watch?v=MvHhDkDu-dQ&t=

にも関わらず、我が国においてオンラインカジノの違法な参加が一切減らないのには理由が2つある。一つ目は、これを所管する官庁が責任の「タライ回し」をしており、一切その対策を行おうとしないこと。この様子は、2018年4月10日に行われた参議院財政金融委員会でのやりとりに見て取れます。


藤末健三(自民党参議):
IR法ができて、日本で物理的なカジノができますよと。恐らく多くの方々がルールを理解し始めると思うんですよ。そして、ますますオンラインの方に流れていくと。そのときに全く規制がないという状況、本当に。誰が規制するのかといったら、ちなみにIR本部がやればいいんじゃないかと思われる方おられるかもしれませんけど、実は法的にIR本部は物理的なカジノしかできないようになっているんですよ。じゃ、誰がオンラインの方のをやるんですかといったら、警察庁はやりません、法務省はやりませんって、じゃ、誰がやるのという話になっているという状況でございますので、これを申し上げまして質問を終わらせてもらいますが、次回はきちんとペーパーも出して御質問申し上げますので、是非お答えください。両役所、お願いします。


自民党の藤末健三議員は、当該委員会においてオンラインカジノへの違法な参加に関して、刑法を所管している法務省および、違法賭博への法執行を所管している警察庁に質疑を行うわけですが、両者とも違法オンラインカジノ対策は自らの担当ではないというスタンス。また日本のカジノ統制を担当するカジノ管理委員会は法律上「施設運営を行うカジノ」の所管するのみとされていますから、結局、この国には違法オンラインカジノへの対策を行う主体が「ない」のであります。

この様に国側が違法オンラインカジノ対策を一切行わない事によって起こっているのは、違法なハズのオンラインカジノそのものが、あたかも「違法ではない」ものとして日本国内で認知が広がり続けていること。海外のオンラインカジノへの送客から収入を得るアフィリエイト業者を中心に「日本にはオンラインカジノを規制する法律がない」などという間違った言説(本当は刑法賭博罪が適用されます)がインターネット上で延々と振り撒かれ、先にご紹介した2013年11月の政府による公式見解をあっという間に埋めて行く。その結果、起こっているのが海外オンラインカジノ利用が「違法ではない」という一般消費者による認識。

本年9月29日に、私のYouTubeチャンネル側の企画として行った全国20歳以上男女100人に対する「ギャンブルの違法性認識に関するアンケート調査」に基づくと、日本国内から行うオンラインカジノに関して、それを「違法だ」として正しく認知している層は全体41%、それと同等の比率の回答者が「グレーゾーンである」と回答しており、さらにそれを「適法である」と誤認している回答者まで含めると、全体の約6割が「日本国内から行うオンラインカジノが違法である」事に対して正確な知識を持っていないことが判っています。これは、例えば「国内で行う麻雀賭博」に対する違法性認識と比べると、驚く程低い正答率となります。(麻雀賭博に関しては全体の78%が「違法」として正しく認識)

オンラインカジノ


この様に、我が国における違法インターネットカジノ対策の不在に付け込む形で海外業者のアフィリエイターが攻勢をしかけ、誤った違法性認識が国民に広がっている結果が、冒頭でご紹介した「パチンコファン内でのライブカジノ参加数が100万人超」、全体パチンコファン内10.7%が直近1年の間にライブカジノに参加をし、また12%「一度も遊んだことはないが関心がある」という犯罪予備軍となってしまっている現状であります。

法務省、警察庁のタライ回しの結果、未だこれに対処する所管官庁がない。結果として対策が全く行われない現状を、我が国はいつまで放置しておくつもりなのでしょうか。早急な対処が求められます。この他、私のYouTubeチャンネル側で「ギャンブルの違法性認識に関するアンケート調査」のより詳細な結果を解説しておりますので、ご興味のある方は以下リンク先よりご参照ください。

「大人の遊び」研究所/木曽崇
https://www.youtube.com/channel/UC0UueKrYPGueHItKNUthRWw?sub_confirmation=1

先日、別の投稿で現在のGoToトラベルの混乱状況に関して言及したばかりですが、またまたやってくれましたよ、観光庁さん。以下、NHKからの転載。


「Go Toトラベル」 観光を主な目的としないものは除外へ
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201030/k10012687661000.html

観光需要の喚起策「Go Toトラベル」で、観光を主な目的としないものが対象から除外されることになりました。ビジネスでの出張や、高額なサービスがついた宿泊プランなどが11月から除外されます。
[…]観光を主な目的としない商品は除外するとして、ビジネスでの出張についてはGo Toトラベルでの利用を極力制限し、企業向けに出張手配を行う予約サイトは、割り引きの対象外とします。

また、通常の宿泊料金を著しく超えるルームサービスやホテル施設の利用券、商品がついた宿泊プランが対象から除外されるほか、ダイビングやヨガのライセンス取得や英会話の講習などがついた宿泊プランも除外されます。


いわゆる「免許合宿」に対する批判から始まった「GoTo外し」ですが、先の投稿にて「免許合宿を外すのならスキューバーライセンスの取得合宿など、いわゆるこれまで『スタディーツーリズム』と呼ばれて来た観光商品分野を全て外して頂くしかない」と申し上げましたが、その様な運用となりそうです。

そして、今回新たに加えられた「GoTo外し」が、ビジネス出張。企業向けの出張手配は割引の対象外となるらしいです…が、正気ですか観光庁さん?

数ある観光分野の中に「MICE観光」と呼ばれる観光分野があります。MICEとは、Meeting(企業会議), Incentive/Inspection(褒賞/視察), Convention(国際会議), Exhibision(展示会)の頭文字を組合わせた業界用語で、いわゆるビジネス観光全般を指す言葉です。観光庁はこれまで、我が国の観光振興の重点分野としてこのMICE振興の旗振りを強力に行い、庁内にMICE推進室という部署まで設置してその振興を行ってきました。しかし今回、そのMICE観光を一連の「GoTo外し」の中で「観光を主な目的としないもの」と定義してしまったとなると、今後、貴方達は何の「御旗」をもってMICE観光の振興をするつもりなのですか?という話であります。

というか、一方で観光庁は労働者リモートワークを観光地で行う事を推奨するワーケーション事業なぞの旗振りを、今回のコロナ禍の発生後に強力に始めており、全国観光地への企業誘致に補助なんかを出し始めているワケですが、これだって観光庁のいう所の「観光を主な目的としないもの」となってしまうワケで、さっさとワーケーション振興なんか辞めちまえっちゅう話にしかならないわけです。

まあ、これは先の投稿でも既に書いている事ですが、そもそも数週間前まで観光庁は免許合宿もビジネス観光も「消費喚起も期待できる(by 観光庁担当者)」と容認していたワケで、庁内の全員が今回の方針転換に納得していないのは判っているワケですが、逆に誰がこのような方針転換を主導したのかは判りませんが「スタディツーリズムは観光じゃない、ビジネス観光は観光じゃない」なぞという、今までの観光振興政策を台無しにしてしまうような組織決定をして、今後の観光庁は大丈夫なんでしょうかね?

こんな二転三転のグダグダの挙句、「GoTo外し」の対象となった分野の観光業者は、今後一切観光庁に付いて行かないと思いますよ。

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